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女性のためのコラム

01.その家、夫が亡くなった後も住めますか?

 あなたは、夫婦のどちらかが所有している住居に夫婦で同居していませんか?
 例えば、夫の所有している住居に夫婦で同居していて、夫が先に亡くなったとき、妻はそのままその住居に住み続けることができるのでしょうか。

 夫の所有していた住居は、夫が亡くなった後、他に夫名義だった財産もあわせて、遺産分割の対象となります。相続人が妻だけの場合には、妻がすべて相続することになりますが、子どもがいる場合など、他に相続人がいる場合には、遺産分割協議をして、遺産を分けることになります。そうすると、妻が住んでいる住居も、遺産として、遺産分割の対象となってしまいます。住居以外にそれほど多くの財産がない場合には、住居を売却しなければならない場合も考えられます。

 夫が妻に対して、住居を贈与する旨の遺言を書いていたら、どうでしょう。そうすると、夫が亡くなった場合、住居は妻の所有となります。しかし、これで一件落着かというとそうではありません。この場合であっても、遺産分割のときには、住居も遺産として計算がされてしまいます。せっかく遺言を書いていたのに、他に財産がなければ、結局住居を売却しなければいけないことにもなりかねません。

 そこで、現在、法制審議会において、遺産分割に関する規定の見直しが進められています。このように、配偶者に住居を遺言で贈与するか、もしくは生前贈与した場合で、夫婦の婚姻期間が20年以上ある場合には、住居を遺産として扱わず、遺産分割の対象から外す、というものです。

 いずれにしても、生前贈与や遺言での贈与など、何らかの手続をしておく必要があります。また、現在の制度のもとでも、遺産分割の対象から外すことを遺言で決めておくことはできます[※1]

 これを期に、一度、夫婦の住居について考えてみてはいかがでしょうか。 

[※1] なお、遺産分割の対象から外される場合であっても、相続人の最低限度の取り分を確保する制度である「遺留分減殺請求」の対象にはなります。詳細についてはご相談ください。

最終更新日: 2017-08-10